天比登都柱(あめのひとつばしら) それは夢の島・壱岐
また神の世界と地上の世界を結ぶ一本柱の國、それが壱岐
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証言2:ある若者たちの証言-2
魚のいない水族館
若い世代の漁師たちは、小さな子供を抱える世代でもある。最近の不漁は、彼らの生活にも暗い影を落とす。
「ひどい時には5000円ほどしか稼げなかった月もある。」とある若い漁師は悲痛さを訴えた。「皆さんが想像する以上に今、ここの海の状態は悪い。海の中は、まるで魚のいない水族館ですよ。」
格好いい親たちの仕事にあこがれて後を継いだ世代が今見ている海は、昔とは様変わりし、安定した収入を見込めなくなった漁師という仕事では、家族を養っていくことも難しくなりつつある。
この状況を変えるためにはどうすれば良いか。この問いに、「巻き網漁を中心に小型魚の漁獲規制や産卵期の操業禁止を含めた、何らかの規制が必要だ」と語る。もう一度、豊かな漁場を取り戻すためには、親魚も稚魚も十分に管理しなくては始まらない。
「人に出しても恥ずかしくない魚を獲っているので、多くの人に食べてもらいたい」若い漁師たちは、親の世代の頃と変わらず、漁師としての誇りと願いを持っている。漁師たちがいつまでも魚を獲り続けることができ、私たちがおいしい魚を食べ続けることができるために、生産者から消費者まで、日本人全員が持続可能な漁業を真剣に考える時代がやってきている。
9月7日から10日まで、長崎県でWCPFC(西部太平洋マグロ類委員会)の北小委員会がひらかれる(*)。その会議では、日本を含めた太平洋の本マグロ資源状況に配慮した漁業管理について話し合われる。適切な管理措置が本会議で合意されるかどうかが、勝本を含めた日本の小規模な沿岸漁業の将来にも大きな影響を与えることになる。
*WCPFCは中西部太平洋まぐろ類条約の略称。北緯20度以北の条約水域に分布する魚種に関する措置の決定は、北小委員会の勧告に基づいて行なわれる。
【壱岐の象徴・猿岩】
【全国の月讀神社、月讀宮の元宮】