住所::〒874-8511 大分県別府市上野口町1番15号
電話:0977-21-1111
別府市
別府市(べっぷし)は、大分県の東海岸の中央にある市。大分県第二の都市である。
概要
温泉が市内各地で湧出し、別府温泉として全国的に知られる国際観光温泉文化都市。源泉数は2,300ヶ所以上で日本の総源泉数の約10分の1を占め、湧出する湯量も日量125,000キロリットルにも及び日本最大。国際会議観光都市にも認定されており、毎年800万人を超える観光客が訪れる観光都市別府は泉都とも呼ばれている。温泉は観光や、市民生活だけでなく、古くは明礬の生産から、地熱発電、医療、花き栽培、養魚業、最近では温泉泥美容までさまざまな産業に幅広く利用されている。
経済的に大分都市圏(別大都市圏)に属し、隣接する大分市とは、市街地が高崎山により分断されてはいるものの、その間約7kmは九州で最も交通量の多い区間のひとつである6車線の別大国道(国道10号線)により結ばれている。また、市内に4カ所あるJR日豊本線の各駅からも大分市中心部まで10〜30分程度の距離であり、大分市のベッドタウンとしての役割も担っている。
特別都市建設法による財政的優遇措置を得ている事もあり、2013年現在、平成の大合併に接した大分県の市では津久見市と並んで合併・編入が無い。
地理
大分県の東部のほぼ中央に位置し、西側には由布岳、鶴見岳を中心にした連山と、東には瀬戸内海(別府湾)に流れ込む朝見川、春木川、境川などの河川により形成された扇状地と下流部の沖積平野からなる。扇状地の北部および南部は、断層活動により東西を横切るように短い断層が多数分布し、市街地はそれらの断層に挟まれた窪んだ地形に立地している。市の西部は大分百景の一つに選ばれている由布川峡谷(東山付近)、および阿蘇くじゅう国立公園の指定域があるため森が多い。
市を南北に貫通する形で海岸線沿いを国道10号、中央部を大分自動車道が通る。別府国際観光港を起点として鶴見岳、由布岳の南側を大分県道11号別府一の宮線(九州横断道路)が通る。
地形
山:鶴見岳・扇山(大平山)
川:朝見川・春木川・境川
海:別府湾
気候
瀬戸内海式気候に属し、平均気温は16.6℃、降水量1963.0ミリメートル。(大分地方気象台: 平成15年)
温泉
源泉数、湧出量ともに日本一。詳しくは別府温泉を参照のこと。ちなみに世界一はアメリカ合衆国のイエローストーン国立公園である。
浴用以外での利用
別府明礬温泉の湯の花製造技術 - 明礬温泉の湯の花小屋にて生産されている湯の花(明礬)は、生産量も多く全国に広く流通している。2006年(平成18年)国の重要無形民俗文化財に指定。
地獄蒸し - 鉄輪温泉には湯治客が地獄釜で自炊しながら長逗留する湯治文化が残る。
地熱発電 - 杉乃井ホテルでは3,000kWの地熱発電所を建設し、電力の約半分をまかなっている。
花き研究所 - 1952年(昭和24年)大分県温泉熱利用農業研究所として設立。現在も、野菜・花きの温泉熱利用による栽培、育種の研究が行われている。
温泉藻研究 - サラヴィオ化粧品では温泉に潜む微生物(藻類)の研究を行い、これまでに新種の微生物(RG92)を発見、微生物が出す成分に抗炎症作用がある事が発見された。
隣接している自治体
大分市
宇佐市
由布市
速見郡日出町
地名[編集]
1956年時点で15大字からなっていた。
浜脇(旧別府町)
別府(旧別府町)
内竈(旧亀川町)
亀川(旧亀川町)
野田(旧亀川町)
北石垣(旧石垣村)
東山(旧石垣村)
南石垣(旧石垣村)
南立石(旧石垣村)
鉄輪(旧朝日村)
鶴見(旧朝日村)
内成(旧石城川村)
天間(旧南端村)
南畑(旧南端村)
平道(旧豊岡町)
1965年から中心部で住居表示を実施した。
秋葉町(1965年、別府より発足)
駅前町(1965年、別府より発足)
駅前本町(1965年、別府より発足)
北浜1丁目~3丁目(1965年、別府より発足)
北的ヶ浜町(1965年、別府より発足)
京町(1965年、別府・南石垣より発足)
楠町(1965年、別府より発足)
末広町(1965年、別府より発足)
立田町(1965年、別府・浜脇より発足)
中央町(1965年、別府より発足)
千代町(1965年、別府より発足)
浜町(1965年、別府・浜脇より発足)
浜脇1丁目~3丁目(1965年、浜脇より発足)
南町(1965年、別府・浜脇より発足)
南的ヶ浜町(1965年、別府より発足)
元町(1965年、別府より発足)
弓ケ浜町(1965年、別府より発足)
青山町(1966年、別府より発足)
朝見1丁目~3丁目(1966年、浜脇より発足)
上田の湯町(1966年、別府より発足)
上野口町(1966年、別府より発足)
上原町(1966年、別府より発足)
幸町(1966年、別府より発足)
田の湯町(1966年、別府より発足)
天満町(1966年、別府・南石垣より発足)
中島町(1966年、別府より発足)
西野口町(1966年、別府より発足)
野口中町(1966年、別府より発足)
野口元町(1966年、別府より発足)
原町(1966年、別府より発足)
光町(1966年、別府より発足)
富士見町(1966年、別府より発足)
松原町(1966年、別府より発足)
山の手町(1966年、別府より発足)
亀川四の湯町(1967年、亀川より発足)
亀川中央町(1967年、亀川より発足)
亀川浜田町(1967年、亀川・内竈より発足)
亀川東町(1967年、亀川より発足)
上人ケ浜町(1967年、北石垣・亀川より発足)
上人仲町(1967年、北石垣より発足)
上人本町(1967年、北石垣より発足)
照波園町(1967年、北石垣・亀川より発足)
平田町(1967年、亀川より発足)
古市町(1967年、内竈より発足)
汐見町(1977年、北石垣・南石垣より発足)
新港町(1977年、南石垣より発足)
船小路町(1977年、南石垣より発足)
餅ヶ浜町(1977年、南石垣より発足)
若草町(1977年、南石垣より発足)
石垣西1丁目~10丁目(北石垣・南石垣・鶴見より発足)
石垣東1丁目~10丁目(北石垣・南石垣・鶴見より発足)
その他の町名
住居表示を実施している地区以外では、以下の町名が用いられている。
内竈
内竈、国立、十文字原、スパランド豊海、関の江新町
内成
古賀原
亀川
上平田町、大観山町
鉄輪
井田、鉄輪上、鉄輪東、北鉄輪、風呂本、御幸
北石垣
桜ケ丘、上人ケ浜、上人西、上人南、中須賀東町、中須賀本町、中須賀元町、春木、南須賀
鶴見
朝日ケ丘町、扇山、小倉、大畑、北中、実相寺、新別府、荘園、荘園北町、竹の内、鶴見、馬場、東荘園、火売、緑丘町、明礬
野田
湯山
浜脇
赤松、浦田、河内、田の口、鳥越、柳、山家、両郡橋
平道
小坂、大所
東山
城島、東山一区、東山二区、山の口
別府
枝郷、乙原、野口原
南立石
観海寺、鶴見園町、堀田、南荘園町、南立石生目町、南立石板地町、南立石一区、南立石二区、南立石本町、南立石八幡町
公共機関
国の行政機関
法務省
大分地方法務局別府出張所
大分地方法務局
別府区検察庁
財務省
国税庁熊本国税局別府税務署
厚生労働省
大分労働局別府公共職業安定所(ハローワーク別府)
別府パートバンク
国立保養所国立別府重度障害者センター
国土交通省
九州地方整備局別府港湾・空港整備事務所
林野庁九州森林管理局大分西部森林管理署 別府森林事務所
防衛省
陸上自衛隊西部方面隊第4師団第41普通科連隊(別府駐屯地)
自衛隊別府病院(南別府駐屯地)
自衛隊大分地方協力本部別府地域事務所
自衛隊大分地方協力本部大分地域援護センター
九州防衛局別府防衛事務所
独立行政法人
日本学生支援機構九州支部大分事務所
高齢・障害・求職者雇用支援機構大分障害者職業センター
国立病院機構別府医療センター
国立病院機構西別府病院
特殊法人
日本年金機構九州ブロック本部別府年金事務所(旧大分社会保険事務局別府社会保険事務所)
特殊会社
日本郵政株式会社別府郵政健康管理センター
日本郵政株式会社かんぽの宿別府
日本郵便株式会社 別府郵便局
株式会社日本政策金融公庫別府支店(旧国民生活金融公庫別府支店)
司法機関
別府簡易裁判所
国立大学法人
国立大学法人九州大学病院別府病院
国立大学法人京都大学大学院理学研究科附属地球熱学研究施設
県の行政機関
東部振興局別府事務所
東部保健所
別府県税事務所
別府土木事務所
別府警察署
大分県竹工芸・訓練支援センター(職業能力開発校)
歴史
別府温泉の歴史の項も参照のこと。
近現代
1871年(明治4年)5月30日 - 別府港(後の楠港)完成。
1873年(明治6年) - 大阪開商社汽船「益丸」就航。
1879年(明治12年) - 竹瓦温泉開設。上総掘りが導入され温泉掘削が盛んとなる。
1884年(明治17年) - 大阪商船「佐伯丸」就航。
1885年(明治18年) - 宇和島運輸「第一宇和島丸」就航。
1889年(明治22年)4月1日 - 町村制施行により別府村が自治体として発足。
1893年(明治26年)4月11日 - 町制施行。
1900年(明治33年)5月10日 - 豊州電気鉄道(後の大分交通別大線)が開通。
1902年(明治35年)2月26日 - 別府町・浜脇町学校組合立工業徒弟学校を浜脇町に設立。
1906年(明治39年)4月1日 - 浜脇町と別府町が合併。人口12,308人(大正3年町史)の別府町が誕生。
1911年(明治44年)7月16日 - 別府駅開設。
1912年(明治45年)2月1日 - 上田の湯に陸軍病院が開院。
1912年(明治45年)5月28日 - 大阪商船が阪神・別府間に観光航路を開設、客船「紅丸」就航。
別府市街(大正~昭和初期頃)
1917年(大正6年) - 朝見浄水場竣工。県下初の上水道が完成。
1921年(大正10年) - 地獄循環道路(現・大分県道52号ほか)が完成。
1923年(大正12年)7月15日 - 日本航空株式会社が別府 - 大阪間に水上機による定期航空路を開設。
1924年(大正13年)1月 - 京都大学が地球物理学研究所(現・地球熱学研究施設)を設置。
1924年(大正13年)4月1日 - 市制施行(人口36,276人)。
1925年(大正14年)1月18日 - 亀川に海軍病院が開院。
1925年(大正14年) - 東京電灯研究所が別府で日本最初の地熱発電に成功。
1928年(昭和3年) - 別府市公会堂(現・別府市中央公民館、別府市指定文化財)完成。
1928年(昭和3年) - 亀の井旅館バス事業部が地獄巡り遊覧バスを運行。
1929年(昭和4年) - 別府遊園(ラクテンチ)開業。
1931年(昭和6年) - 九州大学が温泉治療学研究所(現・九州大学病院別府病院)を設置。
1935年(昭和10年)9月4日 - 石垣村、朝日村、亀川町を編入。
1937年(昭和12年)3月 - 別府国際温泉観光大博覧会を開催
1938年(昭和13年) - 大分県が大分県工業試験場別府工芸指導所(現・大分県竹工芸・訓練支援センター)を設立。
1945年(昭和20年) - 戦災に遭わずに終戦を迎える。人口急増。進駐軍の駐留開始。
1952年(昭和24年) - 大分県が大分県温泉熱利用農業研究所を設立。
1950年(昭和25年)5月16日 - 別府競輪場を開設。
1950年(昭和25年) - 国際観光温泉文化都市に指定される。国際観光文化都市の第1号。
1950年(昭和25年) - 別府市工芸研究所を設立。
1952年(昭和27年)2月 - 第一回別府大分毎日マラソン大会開催。
1957年(昭和32年)3月 - 別府温泉観光産業大博覧会を開催。
1957年(昭和32年)5月 - 別府タワー開業。
1960年(昭和35年) - 関西汽船3000トン級クルーズ客船「くれない丸」就航。
1962年(昭和37年)12月 - 別府ロープウェイ開通。
1964年(昭和39年)10月 - やまなみハイウェイ(九州横断道路)開通。
1966年(昭和41年)9月6日 - 日豊本線別府駅付近高架化工事完工と同時に亀川駅~東別府駅間複線化。
1967年(昭和42年)9月15日 - 日豊本線の別府市内全区間を含む新田原~幸崎間電化。
1972年(昭和47年)4月5日 - 大分交通別大線廃止。
1979年(昭和54年) - 別府竹細工が通商産業大臣によって伝統工芸品に指定される。
1985年(昭和60年)4月 - 市役所移転、新庁舎開庁 。(旧庁舎跡地は現在、別府市役所南部出張所、サザンクロス、市立図書館)
1988年(昭和63年)10月8日 - 北浜地区再開発でトキハ別府店が開店。
1989年(平成元年)7月 - 大分自動車道湯布院 - 別府間が開通。別府湾サービスエリア開設。
1992年(平成4年)12月 - 大分自動車道別府 - 大分間が開通。
1994年(平成6年)6月 - 別府市竹細工伝統産業会館開館。
1995年(平成7年)7月 - コンベンション施設ビーコンプラザが完成。
1998年(平成10年)11月 - 第1回別府アルゲリッチ音楽祭を開催。
1999年(平成11年)7月 - 別府八湯ウォークがスタート。
2000年(平成12年)4月 - 立命館アジア太平洋大学開学。
2001年(平成13年)4月 - 別府八湯温泉道がスタート。同年9月ケータイ温泉道@別府がスタート。
2001年(平成13年)10月 - インパク連動で最初の別府八湯温泉泊覧会・オンパクを開催。
2003年(平成15年)4月 - 地域通貨「湯路」誕生。
2005年(平成17年)4月 - ONSENツーリズム局の設置。
2005年(平成17年)7月 - 地域通貨「泉都」スタート。
2006年(平成18年)8月 - 鉄輪むし湯リニューアルオープン。
2007年(平成19年)11月29日 - 楠港跡地再開発でゆめタウン別府が開店。
2008年(平成20年)7月 - 別府市中心市街地活性化基本計画スタート。
2009年(平成21年)4月 - 別府現代芸術フェスティバル2009 混浴温泉世界を開催。
2010年(平成22年)3月 - 地獄蒸し工房鉄輪オープン。
2010年(平成22年)8月 - 2010年日本APECの成長戦略ハイレベル会合が開催される。
2011年(平成23年)3月 - 別府駅前再開発事業(別府近鉄百貨店跡)に着手。
2012年(平成24年)9月 - 「別府の湯けむり・温泉地景観」が国の重要文化的景観(文化財)の選定を受ける。
行政区域の変遷
1889年(明治22年)4月1日 - 町村制施行により、現在の市域にあたる以下の村が発足。
速見郡別府村・浜脇村・御越村・石垣村・朝日村
1893年(明治26年)4月11日 - 別府村→別府町、浜脇村→浜脇町(町制施行)
1901年(明治34年)11月1日 - 御越村→御越町(町制施行)
1906年(明治39年)4月1日 - 浜脇町・別府町→別府町(対等合併、新町制)
1924年(大正13年)4月1日 - 別府町→別府市(市制施行)
1925年(大正14年)1月1日 - 御越町→亀川町(改称)
1935年(昭和10年)9月4日 - 石垣村・朝日村・亀川町→別府市(編入)
1956年(昭和31年)4月1日 - 日出町の一部・南端村の一部・挾間町の一部→別府市(編入)
【壱岐の象徴・猿岩】
【全国の月讀神社、月讀宮の元宮】